提供:JMGO
「N1S Pro 4K」は4K映像の再生に対応した高級モデル。OSにGoogle TVを採用し、NetflixやAmazonプライム・ビデオ、YouTubeなどこれひとつで再生できる
ひと昔前は限られた「ホームシアター」向けだったプロジェクターだが、今はテレビ代わりとしても使える気軽なモデルが増え、それにともなって製品の質も急上昇している。さまざまなメーカーから新製品が登場しているが、なかでも価格.comで注目されているのはJMGO(ジェイエムゴー)の「N1S Ultra 4K」。価格.com最安価格でも30万円を超える高級品ながら、「プロジェクタ」カテゴリーの人気売れ筋ランキングでは3位(2024年9月11日時点)に入っており、画質と気軽に使える機能性が評価されている。
今回は、JMGOから発表された注目の最新モデル「N1S Pro 4K」をチェック。「N1S Ultra 4K」の長所を引き継いだ弟機で、さらに身近になった4Kプロジェクターの詳細を紹介しよう。
3色レーザーで実現した鮮やかで明るい映像
まずJMGOという企業の沿革を紹介しよう。JMGOは2011年に中国で設立され、設立当初からインターネット上の動画などを再生できる「スマートプロジェクター」を開発し続けている。設立以来、レーザー光源の採用やバッテリー内蔵モデルのリリースなど、最新技術の導入に積極的に取り組んでいるプロジェクターメーカーだ。
▼長寿命/高画質のためのレーザー光源
そのJMGOが日本で注目されるきっかけとなったモデルが2022年に発売された「N1 Ultra」(日本での発売は2023年)。「Android TVを搭載したホームプロジェクター」として日本で初めて3色(RGB)レーザーを搭載していた。下の写真のとおり、見た目はほぼ「N1S Pro 4K」と同じ。詳細は後述するが、3色レーザーだけでなく、自在に動くジンバルスタンドで独自の使いやすさを実現。自動でフォーカスを合わせてくれる先進性で、本格的な大画面投写のハードルをグッと下げてくれる製品だった。
JMGOが発売してきた主なプロジェクター。右下の「N1 Ultra」が現在展開される「N1S」シリーズの原型と言えるだろう
「N1S Pro 4K」は、LED・レーザー光源の大手メーカー日亜化学工業の小型3色レーザーモジュール「QuaLas(クオラス)RGB」を搭載している。最新の小型モジュールを使うことで、本体の大きさを抑えた。これは「N1 Ultra」から継承されたポイントだ
JMGOがなぜ3色レーザー光源にこだわるかと言えば、その理由はやはり画質の追求だ。明るい部屋でも使えるような画面の明るさやコントラスト、色の再現性などを高度に追求するためにはレーザーが必須と考えたのだろう。現に高級家庭用プロジェクターの光源は、レーザーが定番化している。映像の明るさや色の再現性を優先すれば、レーザー光源を選ぶのが現在のスタンダードと言えるのだ。もちろん、ここにはレーザー光源は3万時間前後使用できる長寿命であることも関連している。
さらに、「N1S Pro 4K」はR(赤)G(緑)B(青)の各色が独立した3色レーザーを使うことが特徴。この仕様は2024年の現在でもとても珍しい、特筆すべきスペックだ。一般的な家庭用レーザー光源プロジェクターでは青色のレーザーから3色を作り出す方法が採用されているが、「N1S Pro 4K」の光源はRGBが元々独立していて、より鮮やかな色を再現できるとしている。
なお、「N1S Ultra 4K」と「N1S Pro 4K」の違いを端的に言えば、このモジュールの数。「N1S Pro 4K」ではモジュールの数を減らしたため、少し明るさが抑えられている。とはいえ、「N1S Ultra 4K」が3,000ルーメン(ANSI)で「N1S Pro 4K」が2,500ルーメン(ANSI)。どちらも十分な明るさと言える数値だ。
主にHDR(ハイダイナミックレンジ)映像で用いられる広色域規格BT.2020を面積比で110%カバーする
▼発色がよく精細感のある画質
実際に「N1S Pro 4K」でさまざまな映像を確認してみると、派手になりすぎないバランスのよい画質がとても好ましい。赤などの色がしっかりと映えるのだが、下品な発色にはならないのだ。このあたりの見え方は、3色レーザーだけでなく、DLP方式というハードウェアにも由来しているのだろう。
こうしたよさを生かすために、YouTubeなどは「標準」、Netflixで映画を再生するならば「映画」と「画像モード」を切り替えながら使いたい。
4K表示についてもキリッとエッジを立てる印象で、Amazonプライム・ビデオの「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」など見応えたっぷり。「シーズン1」冒頭のきらめく川面、登場人物の毛髪の描写に4K&HDRの効果がしっかり見て取れる。「N1S Pro 4K」は気軽に使えるプロジェクターではあるが、予算のかかった作品をじっくり鑑賞できる実力がある。
「適応明るさ」という機能を有効にすると、周囲の明るさに連動して映像の明るさを10段階で調整できる。このおかげで、カーテンを引いた程度の日中でもしっかりしたコントラストで映像を投写してくれた
天井投写も自在にできるジンバルスタンド一体設計
冒頭で「画質と気軽に使える機能性が評価されている」と記したように、JMGOの「N1S」シリーズは、どんな場所でも気軽に使えるように設計されている。それを実現するユニークなポイントが、ジンバルスタンドが一体となった設計だ。
縦方向は135度の可動域を確保。底は360度回転可能になっているため、どこに置いても好きなほうを向けられる
▼上に向けるだけで天井投写
寝室などでプロジェクターを使う場合に試してみたいのが天井投写だろう。手順はジンバルスタンドを使って、「N1S Pro 4K」をグッと上に向けるだけ。最近ではさまざまな小型プロジェクターが販売されているが、必ず天井への投写に対応しているというわけではない。放熱などの都合で上を向けるべきではないプロジェクターも存在するのだが、「N1S Pro 4K」および「N1S」シリーズでは安心して天井に投写できる。
どこにでも設置できるし、簡単に持ち運んで環境に合わせた使い方ができる、これも「N1S Pro 4K」の魅力だ。
一体型ジンバルスタンドを生かして、天井へ投写。白っぽい天井であれば、そこが大画面に早変わりする
自由な設置性の前提となるシームレスな補正
先述のとおり、天井投写に必要な手順は本体を上に向けるだけでほかの操作は必要ない。「N1S Pro 4K」は設置/投写場所に応じて自動でフォーカスを合わせ、台形補正をしてくれるからだ。難しいことを考えずに、プロジェクターを好きな場所に置いて電源を入れれば、その先に最適化された大画面が投写される。
「実際には微調整したくなるのでは……」と思っていろいろと試してみたのだが、本当にフルオートと言えるシームレスな補正機能を実現していた。「N1 Ultra」を初めて触ったときにも驚いたのだが、このスムーズさはなかなか得られないJMGOならではの特徴だろう。
本体を動かすと、壁などの投写場所に合わせてリアルタイムで映像が補正される。調整画面が出ることもないので、まさにシームレス
本体を動かすと投写された映像がそれに合わせてスッと動き、素早く最適化される。プロジェクターは置き場所を固定して動かさない、これが家庭用プロジェクターの常識だったわけだが、「N1S Pro 4K」ならば、場所を固定せずに使いたいと思わせてくれる。
せっかくプロジェクターを購入しても、再生までの間に障壁になる操作があるとどうしても使用頻度が下がってしまうもの。普段は部屋の端に保管しておいて、使うときだけ机の上などに置く……という方法がとても現実的なものになる。
まとめ:JMGOプロジェクターのよさを身近にする“高コスパ”モデル
さて、最後に気になるのは先行した上位モデル「N1S Ultra」との差ではないだろうか。価格が近いだけに、どちらを買ったらよいのか悩むことになるかもしれない。両機の大きな違いは、レーザーモジュールの数とそれにともなう明るさのみ。希望小売価格を比べると、「N1S Pro 4K」は296,780円(税込)、「N1S Ultra 4K」は342,980円(税込)でその差は46,200円だ。
実際に「N1S Pro 4K」を見て感じたのは、JMGOのプロジェクターの魅力をより身近にする高コストパフォーマンスモデルであるということ。確かに「N1S Ultra 4K」よりも控えめの明るさにはなっているが、2,500ルーメン(ANSI)という数値は必要十分以上。照明を残した環境でも、真っ暗な環境でも、しっかりとした明るさで映像を投写してくれた。
画質を真剣に見れば両機に差はあり、「N1S Ultra 4K」はピカッと明るいだけでない余裕のある再現性が魅力だ。しかし気軽に4K映像を楽しめるという「N1S」シリーズの特徴を考えれば、「N1S Pro 4K」のコストパフォーマンスの高さを特筆すべきだろう。「N1S Pro 4K」はシリーズの中心と言えるモデルだ。
そのうえで、4K表示にこだわらず、暗い環境を中心に使うならば「N1S」を、さらに高画質を求めるならば「N1S Ultra 4K」という選択肢も用意されている。「N1S」シリーズ3モデルの最安価格を価格.comでチェックしつつ、購入検討してはいかがだろうか。
3色レーザー光源を採用した「N1S」シリーズのラインアップは3種。左からフルHD表示モデル「N1S」、4K表示対応の最上位モデル「N1S Ultra 4K」、そして今回取り上げた「N1S Pro 4K」
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