スマートフォンと連携させることで、スマートフォンへの着信やアプリ通知を手元で確認でき、毎日の健康管理や運動にも活用できる「スマートウォッチ」。ところが、スマートウォッチは新しい製品群だけに、何ができるかわからないという人や、どうやって選んだらよいかわからないという人も。そこで、スマートウォッチの選び方を解説、人気のおすすめ製品を紹介します。
スマートウォッチとは? 何ができる?
「スマートウォッチ」とは一般的に、スマートフォンとペアリングして使い、ディスプレイを活用して時刻やさまざまな情報を表示できる腕時計型のデバイスのことを指します。
スマートウォッチを使うメリットには、大きく以下の5つがあります。
(1)アラームやカレンダーの予定といった、時刻だけでないスケジュールを手元で把握できること。
(2)活動量や睡眠の質などの健康に関するデータを蓄積することで、生活習慣を改善するヒントを得られること。なかには心電図、不整脈や血圧の測定をサポートする製品もあります。
(3)ランニングやサイクリングなど、さまざまなワークアウトの測定を行い、心拍数の変化、ペース配分など運動力向上の分析に使えること。
(4)スマートフォンの代わりに着信や通知を手元で確認できること。機種によっては、単体でデータ通信が行え、緊急時の連絡に使えることもあります。
(5)機種によっては、決済機能が使え、予備の財布のように使用できること。
スマートウォッチ選びで必ずチェックすべき2つのポイント
1.所有するスマートフォンに対応しているか
2.どのような目的でスマートウォッチを使用するのか
スマートウォッチを選ぶ際には、まず購入する製品が、使用しているスマートフォンに対応しているかどうかをチェックしましょう。
たとえば、アップルの「Apple Watch」シリーズは、基本的に同社が展開する「iPhone」シリーズとしかペアリングできず、Androidスマートフォンで利用できません。
反対に、Googleの「Pixel Watch」や、サムスンの「Galaxy Watch」は、Androidでしか使えず、iPhoneで利用することができません。
また、iPhoneとAndroidのどちらでも使えるスマートウォッチも多く存在します。
そして次に、スマートウォッチの想定用途をしっかり定めて製品を絞り込んでいきましょう。
たとえば、日々の健康管理で利用したいならば、ストラップバンドの装着感がよく、睡眠時に装着しても安全な角のない形状のモデルがおすすめです。
対して、登山などのアウトドアアクティビティで使いたい場合には、しっかりとした防水性能を備え、バッテリー持ちがよく、高度変化など専門性の高いデータ計測ができるモデルがよいでしょう。
あるいは、電車やバスをひんぱんに利用したり、コンビニで商品を購入したりする機会が多い人ならば、交通系電子マネーに対応した機種を選択することで、タッチ決済を利用でき、スマートな毎日を享受出来るでしょう。
主要なメーカー・ブランドの特徴
価格.comの「ウェアラブル端末・スマートウォッチ」カテゴリーにおける、メーカー・ブランド別のアクセス数シェア(2024年9月12日時点)を見ると、ガーミンを筆頭にさまざまなメーカーからスマートウォッチが発売されていることがわかります。ここでは、主要メーカーの特徴について解説します。
アップル
iPhoneと連携する「Apple Watch」シリーズを展開。同シリーズは、スマートウォッチブームの先駆け的な存在で、ヘルスケアや、フィットネス、決済機能などもバランスよく搭載するオールラウンダーです。
ガーミン
GPSナビゲーションやアウトドア用デバイスなどを幅広く展開する米国のブランド。スマートウォッチでは、ランニング向けやゴルフ向け、ソーラー充電対応のモデル、アナログ文字盤を備えたハイブリッドモデルなどをラインアップ。
Xiaomi(シャオミ・小米)
中国の総合家電メーカー。スマートウォッチでは、メインブランドの「Xiaomi Watch」と、サブブランドの「Redmi Watch」シリーズを展開。より安価なバンドタイプの「Xiaomi Smart Band」シリーズもあります。
ファーウェイ(華為)
中国の大手通信機器メーカーであり、主に腕時計型の「HUAWEI WATCH/WATCH GT」シリーズとその派生モデル、そしてバンドタイプの「HUAWEI Band/WATCH FIT」シリーズなどを展開しています。
カシオ
東京に本社を置くカシオ計算機。かつては、アウトドア向けのスマートウォッチ「PRO TREK Smart」シリーズを展開していました。昨今はタフネスモデルの「G-SHCOK」ブランドでスマートフォンと連携する機種があります。
Fitbit
米国の大手フィットネス企業として数多くの製品を展開していましたが、2021年にGoogleが買収。現在は、Fitbit時代の旧製品が若干販売されているのみで、そのエッセンスはGoogleの「Pixel Watch」に引き継がれています。
Galaxy
サムスンが展開するGalaxyブランドのスマートウォッチ。同社の「Galaxy Watch」シリーズにはモバイル通信に対応したモデルがあり、大手通信キャリアでも取り扱われています。
そのほかのメーカー
そのほか、おすすめできる定番ブランドとしては、GoogleがFitbitを買収した後に展開している「Pixel Watch」や、中国のZepp Healthが展開する「Amazfit(アマズフィット)」、スポーツウォッチを得意とする「Polar(ポラール)」、スマートフォンでもおなじみの「OPPO(オッポ)」などもあります。
また、昨今の市場には、ノーブランドの廉価スマートウォッチも多く流通しています。数千円で購入できる製品が多く、活動量の測定などベーシックな用途で運用するには十分とも言えますが、同時に製品の質の見極めが難しくもあります。
スマートウォッチおすすめ13選
ここからは、価格.comのスマートウォッチカテゴリーにおける人気売れ筋ランキングを踏まえつつ、おすすめのスマートウォッチを紹介していきます。
iPhoneで使える「Apple Watch」のおすすめ機種
アップル「Apple Watch Series 9」
iPhoneユーザーならまずコレを検討
2023年9月に発売された「Apple Watch」シリーズのスタンダードモデル。新たに、指先でディスプレイを“トントンッ”とタップするダブルタップジェスチャーに対応し、操作性が大幅に向上。機械学習による高速化も大きなトピックでしょう。
アップル「Apple Watch SE」
より安価なSEなら低予算でも狙い目
2024年5月1日時点で、「Apple Watch Series 9」よりも安価に入手できる「Apple Watch」は、2022年9月に発売された「Apple Watch SE」第2世代モデル。画面の常時表示や皮膚温センサーなど、一部非対応の機能はあるものの、主要な機能を広くサポートする良機です。
Androidで使えるGoogle系アプリに強い2機種
Google「Pixel Watch 3」
Fitbitのエッセンスを踏襲する最新機
2024年9月に発売された「Pixel Watch」シリーズの第3世代モデル。第2世代と比べると、バッテリー持ちが改善されているほか、身体の回復状態を可視化する「今日のエナジー」、トレーニングの効果を測れる「有酸素運動負荷」などフィットネス機能が充実しています。サイズは2種類で、41mmモデルは41(直径)×12.3(奥行)mm。45mmモデルは45(直径)×12.3(奥行)mm。
サムスン「Galaxy Watch7」
体脂肪率が測れるスマートウォッチ
2024年7月発売の「Galaxy Watch」シリーズの最新モデル。シリーズで初めてAIを搭載し、パーソナライズされた健康アドバイスが受け取れます。体脂肪率や骨格筋量を測定できる「体組成測定機能」もユニーク。Suica、電子決済に対応する点も魅力です。サイズは2種類で、44mmモデルは44.4 (幅)×44.4(高さ)×9.7(奥行)mm。40mmモデルは40.4 (幅)×40.4(高さ)×9.7(奥行)mm。
iPhone / Android両対応の1万円以下お手ごろモデル
ファーウェイ「HUAWEI Band 9」
運動や睡眠にぴったりのバンドタイプ
2024年4月発売のモデルで、1.47インチの縦長ディスプレイを搭載。ストラップバンドの素材には、フルオロエラストマーが使われていて、1万円以下の価格帯でありながら装着感がいいです。睡眠モニタリング機能も充実。サイズは約24.54(幅)×約43.45(高さ)×約8.99(奥行)mm。
Xiaomi「Xiaomi Smart Band 9」
最大21日間駆動のロングバッテリー
2024年8月に発売されたバンドタイプのスマートウォッチで、充実した機能を搭載しながらも5000円ちょっとで買えるコスパの高さが魅力です。最大21日間のロングバッテリーと充実した睡眠モニタリングにより、健康管理をサポートしてくれます。サイズは21.63(幅)×46.53(高さ)×10.95(奥行)mm。
iPhone/Android両対応 1~2万円台のGPS搭載のモデル
Xiaomi「Xiaomi Watch S3」
バンドと一緒にベゼルも交換できる
2024年2月に発売された1.43インチのディスプレイを備えるモデルで、ストラップバンドだけでなく、ベゼル部分も着せ替え可能なことがユニークなポイント。OSには「Xiaomi HyperOS」を採用し、ジェスチャーコントロールなどもサポートしています。サイズは47(幅)×47(高さ)×12(奥行)mm。
Xiaomi「Redmi Watch 4」
約3週間使えるロングバッテリー
同じく2024年2月発売で、1.97インチの大きな画面を搭載する1台。「Redmi Watch」シリーズでは、初めてアルミニウム合金フレームが採用されたケースに注目です。バッテリー持ちも標準使用で最大20日間と長め。サイズは41.1(幅)×47.5(高さ)×10.5(奥行)mm。
ファーウェイ「HUAWEI WATCH FIT 3」
カロリーバランスを可視化
2024年5月に発売された、1.82インチの有機ELディスプレイを搭載するスマートウォッチ。角のないデザインと手触りのいい「フルオロエラストマーベルト」の採用により、着用時のストレスを軽減。消費カロリーと摂取カロリーのバランス可視化や、本体での再生が可能なワークアウトメニューの動画など、スポーツする毎日を強力にサポートします。サイズは約36.3(幅)×約43.2(高さ)×約9.9(奥行)mm。
iPhone/Android両対応 3万円以上の高性能モデル
ファーウェイ「HUAWEI WATCH GT 4」
ラグジュアリー感のあるデザインが特徴
2023年10月に発売された「HUAWEI WATCH GT」シリーズの4代目。ケースデザインで印象が大きく異なるバリエーションが魅力。ほかのモデルに先駆け、消費・摂取カロリーのバランスを確認できる機能を搭載。サイズは46(幅)×46(高さ)×10.9(奥行)mm。このほかに41mmサイズも用意されています。
ガーミン「vivoactive 5」
トレーニングのタイミングを見極められる
2023年10月に発売されたモデル。ライフログや健康管理系の機能が充実しており、睡眠コーチ機能や、身体の回復状況を数値で表す「ボディバッテリー」機能などを備えるのがポイント。標準使用でのバッテリー持ちは約11日間です。サイズは42.2(幅)×42.2(高さ)×11.1(奥行)mm。
ガーミン「Forerunner 165」
ランナーのためのエントリーモデル
2024年2月に発売された初心者ランナー向けの本機は、音楽再生/非再生の2モデルが展開。アプリと連動してコーチング機能が利用でき、目標に向けて計画的なトレーニングプランを組めます。交通系電子マネーを使ったタッチ決済も利用可能です。サイズは43(幅)×43(高さ)×11.6(奥行)mm。
Zepp Health Corporation「Amazfit Balance」
健康的な生活習慣のためのウォッチ
Zepp Healthが2023年10月に発売したフラッグシップモデル。身体の回復度合いを表す「レディネススコア」が利用できるほか、体脂肪率や筋肉量などを測定できる体組成測定機能を搭載。AIを活用したトレーニングプランの自動生成機能も備えます。サイズは46(幅)×46(高さ)×10.6(奥行)mm。
最新機能を搭載したフラッグシップモデルにこだわれなければ、1~3万円前後の予算で十分に選択肢は広がります。生活習慣の改善や、ランニングのモチベーションアップなど、想定する用途で狙いを定めて、最適な1台を探してみてください。
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